無料相談受付中
無料相談受付中

小牧を中心に、春日井・一宮などの愛知県尾張、岐阜県東濃・中濃など、相続税生前対策、相続税試算、相続税申告、遺言、遺産分割、相続放棄のご相談なら安形会計へ

ホーム » お役立ち情報ブログ » お役立ち情報ブログ » 相続手続 » #00012 相続登記について ①

お役立ち情報ブログ

2019.3.29

#00012 相続登記について ①

相続登記とは、簡単に言うと

不動産を持っている方(被相続人)がお亡くなりになった際に、
持っている不動産の名義を相続した方の名義へ変更する

手続きのことです。

ただ、相続登記には期限がありません
仮に親御さんの持っていた土地を相続し、30年以上登記もせずに放置していても、ペナルティなどは一切ありません。

しかし、相続登記を後回しにすることのリスクがあります。

仮に上記のように、30年以上登記もせずに放置していた土地についてですが、その土地を売却しようとした際には、登記を行っていないと当然売却することが出来ません。
よって売却直前に登記を行う必要が出てきます。

その際に、相続人による遺産分割も必要となってきます。
ただ、こちらも時間が経過しているため、慌てて遺産分割をしようとしても、相続人自体が亡くなっている可能性も出てきます。

例:父(死亡) 今回の被相続人 土地所有
  母(以前死亡)
  子A 子B 子C  今回の相続の相続人
  孫D(子Bの子) 孫E(子Bの子) 子Bは10年前に死亡
  孫F(子Cの子) 孫G(子Cの子) 子Cは12年前に死亡

上記の例のように、父が土地を持っており、相続人としては子(A、B、C)の3人だったとします。
30年前に父が亡くなった際、その土地を相続したのが子Aだったとします。
相続人である子(A、B、C)は、相続税の申告も必要なかったことから、遺産分割協議書も作成しませんでした。
そのため子Aは、その土地の相続登記をしませんでした。
30年経過した現在において、子Aは、その土地を売却することにしました。
ですが、相続登記をしていないので、登記上の所有者は、30年前に亡くなった父のままです。
そのため、慌てて相続登記をしようとしましたが、父が亡くなった際の遺産分割協議書がないため、相続登記ができません。当時の相続人だった兄弟姉妹である子B、Cはすでに亡くなっています。

この場合、子B、Cの相続権は、それぞれの子へと移ります。
当初の所有者である父からするとお孫さんに当たる方々です。
そうなると、現在の相続人としては、子Aと孫(D、E、F、G)が相続人となるため、全員で5名となります。
子Aは、D、E、F、G(兄弟姉妹の子:甥や姪)と遺産分割を行い、遺産分割協議書を作成した後でなければ、相続登記ができません。

このように、時間の経過により、相続事由が発生してからと比べ、相続人の数が増えていく可能性があり、遺産分割に時間がかかることにもなりかねません。

また、相続登記には戸籍などの公的書類の提出が必要になります。
相続登記を何年も経ってから行う場合、公的書類が手に入らない場合があります。
何故なら公的書類には保存期間が定められており、あまりにも時間が経過してしまっていると破棄されてしまっているおそれがあります。

これらから、相続登記の期限は無いものの、長年放置してしまうと様々なリスクも生じてくる可能性がありますので、相続事由が発生した後、速やかに登記も進めていくことが望ましいと思います。